もっと深く天秤座天秤座の始まりは秋分――昼と夜の長さが等しくなる瞬間だ。黄道全体で「均衡」という天文現象から始まる星座は二つしかなく、天秤座は夜のほうへ傾いていくほうだ。これが天秤座にとても具体的な任務を与えた。秤が傾き始める前に、まず均衡を定義しておくこと。だから天秤座は優柔不断なのではなく、全員の位置を計算しているのであり、その計算は外から見えるよりずっと複雑だ。こんなところでそれに気づく。双方の言い分が同時に見え、しかもどちらも本当に成り立つ。だから片方を選ぶのは面倒だからではなく、選べば真実の半分を捨てることになるからだ。場が気まずくなると体が居心地悪くなるが、それは人格の修養ではなく生理的な反応だ。はっきり「いいえ」と言うことはめったになく、相手が自分から引っ込める道を見つける。うまくいっているとき、天秤座は話をまとめる人だ。双方が立っていられる位置が見え、その位置はたいてい、どちらも最初に考えていたものではない。これは創造であって、妥協ではない。行き詰まるとき、均衡は不在に変わる――両側を釣り合わせるために自分を秤から降ろし、ある日、自分が絵の中にいないことに気づく。伝統は天秤座を金星と美に結びつけるが、要点は比率にある。比率には両端が必要で、片端しかない秤は均衡ではなく、空っぽだ。だから天秤座がいちばん練習すべきなのは自分を秤に戻すことだ。それはわがままではなく、秤に量るものを与えることだ。